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牛丼屋のお仕事実践記 夜帯のお仕事3 ごはん切れ(牛丼22杯目)

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牛丼屋のお仕事実践記 夜帯のお仕事3 ごはん切れ(牛丼22杯目)

僕の職業経験談に牛丼屋勤務がありますので赤裸々に書き留めておきます。

就職の際の参考にしてください。

どんな企業に身を置くにしても、通じて言えることは喜怒哀楽が付き物ということですが、その比率は各個人の考え方に依存します。

このシリーズの内容はとある牛丼屋さんです。

有名過ぎるあまり、どの企業での勤務経験かが丸わかりな表現もあるかもですが、全てはこの目で見てきた事なのでご理解を。

なお、最低限のマナーとして、企業名や登場人物はボカシます。

と言うことで、どの牛丼屋さんを伝えているかを理解しても、大人な対応でスルーよろしくです。
(さすがに今現在は違うだろうしネ☆)

登場人物は太文字で書き表しています。
(記憶を辿ると、どうしても同僚たちの名前が必用なのです)

>>牛丼屋勤務経験談のもくじへ

牛丼屋のお仕事実践記 夜帯のお仕事3 何がダメって、ごはん切れが一番ダメ!(牛丼22杯目)

和食のメインと言えば、なんと言っても米ですね。

僕が勤める牛丼屋さんもメインが牛丼という和食であり、そのベースは当然『米』となり、ついでに言えば五目丼とかカレーにだって当たり前に『米』が利用されます。

言い換えれば、『米』を切らしてしまうと飲食店としての機能を果たせなくなり、『食事』という意味で言えば100%の商品提供ができなくなってしまうのですね。

ということで、山mによく言われた事は、

『何を切らしてもいいけど米だけは切らさないでくれ』

『肉切れカレー切れはどうとでも逃げられるが、米切れだけは飲食店として言い訳出来ない』

とかなんとか。

いやはや、ごもっとも。

…で、そんなまさかのごはん切れ……💧

油断大敵というか何というか。

これが『みんな慣れた頃』に発生するから困ったものだ。

もけ『ありゃ、飯盛り機のご飯少ないや。シアちゃん、残り何個ある?』

(この場合の『残り何個』とは、炊き上がった米の残量を指す)

シア『ちょっと待ってくださいね。えーっと、炊飯器…空、空、空っぽです。米炊き器…空…、空……』

もけ『(まさか………)』

シア『空………。すいませんもけさん、やらかしたみたいっす』

もけ『まじ………?』

牛丼屋のお仕事実践記 夜帯のお仕事3 いつかのごはん切れ(牛丼22杯目)

という、とある日のご飯切れ発生。わはは。

いやいや、笑い事ではない。

チラリと時計を見ると、21:00僅かに手前。

(この日の僕の業務開始時間は21:00)

夜のピークは一応越えているが、そこは駅近くの店舗ということで安心できないというね。

(ほんと、変な時間に混んだりする)

ちなみに洗米済みの米も無いため、最速で40分程度。

アウトだな、こりゃ。

南店に電話!

ということで近隣店舗から『炊き上がったご飯を借りる』というよくわからない応援を要請することに。

もけ「アキちゃん、近くの店舗に米借りられるかどうか確認して」

アキ「どこの店舗に声掛けます?」

うーん、困る。

本命はアミだが、あそこは距離の割に信号だらけなんだよな。時間がかかる。

そーなるとミナミだけど、あそこのおばちゃん、すこぶるパワハラチックで有名なんだよなぁ。

(ついこの前、ひろの教育中に口論になって、ゴミ袋ぶつけ合ってたって話だし)

お南店からごはんを借りる事に!

でも、同じく新人揃いらしいアミ店と比較すれば、万年ヒマの店舗でそこのベテランおばちゃんパートさんの方が準備はできていそうという予想。

もけ「ミナミに連絡してみて」

アキ「ミナミって、運が悪いと例の………」

ひろはミナミの従業員で、あまりにも暇なため頻繁にうちに応援に来る人材の1人。

そしてお喋り。

なので、ミナミの情報は筒抜けで、当然ながらうちの従業員もおばちゃんの話は知っている。

僕としては問題のおばちゃんとに対面は初なので、………まあ、………揉めないでしょう。

…………………たぶん💧

電話を終えたアキがこっちに来る。

アキ「あるみたいなんですけど、なんか怖い感じの相手ですね。不機嫌というか…」

もけ「…ま、俺も向こうも初対面だし、なんとかなるっしょ」

それよりも気になるところは………。

蘇るとん汁容器不足の『あの日』

グランドオープンから間もない頃、豚汁包材が切れて借りに行った事があったけど、あの時はものの30分で大崩壊を食らったっけな。

それでもあの時は持ち帰りの豚汁さえパスできれば問題なかったが、今回は米ときたもんだ。

もけ「………(うーん………)」

飯盛機の中身を確認すると、並が10人前前後ってところかな。

もけ「ちょっくら今からミナミ行ってご飯貰ってくるから、それまで対応ヨロシク。問題ないと思うけど、こっちでも米炊いといて」

シア「もうはじめてるっす」

よしよし。

んじゃあ行くか。

幸いなのは、アキもシアもバックができるというところ。

あとはご飯が底を尽きないようにお祈りするだけだな。

なんて思いながらの出発。

ちょっと苦手な孤独のお局さん…

ミナミ店に着くと、夜帯でもワンオペで奮闘する例のおばちゃんと対面。

まあ、奮闘と言っても入客数ゼロだけどね。

(これっていいなぁ…)

もけ「忙しいところスンマセン。ご飯いただきに来ました」

絶対に『忙しくない状況』だろうけど、まあ…ね?

おばちゃん「そこにあるから、持ってっていいよ。店舗間移動で登録しておくから、店に戻ったら受け付けておいてね」

もけ「すいません。恐れ入ります…」

このおばちゃん…、決して『パワハラ』とかじゃないと思ったり。

なんつーか、無愛想というか、人間づきあいが下手な人種なんだと思う。

その上で独り言が多いらしく、実際に僕の目線を合わせてぶつくさ言っているんだけど、少なくとも僕に対する文句ではない。

………まあ、何言ってるかまでは聞かないことにしたけどね。

呪詛みたいに聞こえるし…。

(助けてもらっておいて失礼)

ごはん貰ってとんぼ返り

貰うモンだけ貰ったら、サッサととんぼ返り。

実は交換用の生米を持参していたわけだが、『店舗間移動』をされた以上そんな事を言えるわけもなく、何事もなかったかの様に撤退。

お店には窮地に立たされているはずのアキとシアがべソをかいている筈。

(前回はなかじに泣かれて困ってしまった)

牛丼屋のお仕事実践記 夜帯のお仕事3 ごはん到着(牛丼22杯目)

ヘイ、ご飯到着

はいお待たせ

生きてる?

生きの良いご飯が来たよ

どんなセリフで再登場しようかと変に考えながらお店に帰ってくると………?

今回は耐えた…!

ミナミ店を真似たような入客ゼロの状態。

働く身分としては永久的にこの状態がいいな。切実に。

牛丼屋のお仕事実践記 夜帯のお仕事3 ごはん切れは心臓に悪い(牛丼22杯目)

なにはともあれ、ピンチは回避したらしい。

ちなみに僕が南店に飛び出してからの入客はゼロというなんともな奇跡。

たった30分であってもある種の記念日ですな。

ちなみに当店は深夜であっても30分誰も来ないというのが本当に稀なので、20時台の入客無しは、僕の記憶の限りだとこの日が最初で最後だったな。

シア「もけさん、米、3つとも順次炊けますよ」

もけ「ほいな」

………炊きすぎ💧

おまけ

ちなみに、炊きすぎたご飯でしたが、世の中うまくできているというか、入客ゼロを挽回するかのような怒涛のピークに見舞われ、結果オーライとなりましたとさ。

【改善案】この話題の客観的感想と改善提案

米が主体の飲食店にとっての米切れは致命的ミスとしか言いようがありませんね。

飲食店で実施に働いてみると理解できるのですが、例えば5kgの米が炊きあがっていると、概ね何杯分の食事が提供できるかなどの予想を立てることも可能になりますが、その一方で誰かの言葉を鵜呑みにすると、確認不足という欠点が浮上します。

今回のケースは残りの米を確認したら『残りゼロ』という事実が発覚したわけですが、敢えて改善を促すならば、

『あると分かっていても、目視確認』

といったところでしょう。

『ある筈が実はなかった』

これがいちばん慌てますからね。

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