農家の仕事のナカミ【職業経験談】
僕がこれまでに手を掛けてきた職業のナカミを体験のままに書き出していますので、この職業に興味がある方は参考にしてください。
このページでは
『農家』という職業の仕事のナカミとなる、
- 簡単な前置き
- 主な労働時間と勤務形態・残業等
- 主な労働内容
- 正社員とアルバイト(非正規社員)の違い
- 仕事のキツさ
- 休暇関係
- 給料関係
- 人間関係
- 作業道具の支給
- 職場環境
- 同業他社との違い
- 専門性と転職する場合の活用法は?
- 安定or不安定?
- この職業の昔と今の違い
- この職業のメリット
についてを書き出していきます。
!!!!!!! この職業話の注意点 !!!!!!!
同じ職業でも企業や団体が変われば全く異なる内容になる場合がありますので、100%そのままを受け止めるのではなく、話70%程度の気持ちで確認してくださいね。
また、時代の変化に応じて一部で内容が変化している場合もありますので、予めご了承ください。
この話はあくまで僕の実体験に基づいた総合的な感想となります。
農家の仕事 簡単な前置き
僕の両親がそれぞれ農業を営んでいましたので、その業務に関する内容を書いていきますね。
僕が直接手を出した事は皆無ですが、見たままを表現したいと思います。
農家の仕事 主な労働時間と勤務形態・残業等
基本労働時間
家内労働型。
決まった労働時間は存在せず、季節によって大きく内容が異なる。
…が、『田植え』や『種まき』、『収穫』以外の多くはどれも極めて短時間。
勤務形態
ほぼ完全に『日中の仕事』。
種まき時期と収穫時期が忙しさのピーク。
残業・早出
荒天時などに臨時の監視に出向く事も。
但し、相手が自然なので対処し切れない事が大半。
農家の仕事 主な労働内容
苗・種の購入
育てる種のもとを購入します。
収穫した農産物から種や苗を使い回す方法もありますが、実用的ではありません。
耕し作業
農作物を育てる地面の手入れを行います。
おそらくは農業の中で一番骨の折れる作業ですが、今現在は機械で大部分を行っていますね。
水の管理
多くの場合は田んぼに適用され、水の管理が杜撰だと全滅を起こします。
畑の場合は大半が天候頼りですが、外部から水を引き込み、散水するという手もあります。
農作物の健康管理
農作物の健康を管理します。
悪い兆候を見つけ次第、適切な処置を行いますが、無農薬を謳う場合は使用できる農薬が限られるため、繊細な手入れが必要となります。
消毒
育てている農作物に消毒を施し、病気を防ぐ作業です。
使用法を間違えると簡単に全滅する場合も。
また人体にも有毒となる物が多いため、防護服などの適切な装備が必要になります。
収穫
実った農作物を収穫します。
収穫してからは出荷までの時間との勝負になるため、闇雲に収穫しても損益に繋がります。
売却
収穫物を売却します。
売却方法は主に4つあり、
- 契約している組織に大量に卸す
- 直売所などに少量ずつ卸す
- ネット販売などで注文の数だけ販売する
- 個人が保有する(無人)販売所などで販売する
などです。
農家の仕事 正社員とアルバイト(非正規社員)の違い
農家が一家揃って作業をする
昔ならではの農業といえば『一家勢揃い』でしたが、今は機械化が進んだため1人農作業も現実的です。
地域や農家によっては広大すぎる田畑を保有するケースもあるため、そういった場合は近隣住人総出で順番に作業する場合もあります。
非正規社員は能力に応じた仕事を任せられる
高齢化が進んで農作業が難しくなった農家は、近隣農家に農作業を依頼したり、組合といった組織に依頼する事も可能な時代となりました。
外部に農業を任せる場合は『土地を貸す』といった認識の場合が多いようですね。
農家の仕事 仕事のキツさ
天気を気にする
季節の変化時期には天気予報を鵜呑みにせず、実際に空模様を見て状況に合わせた近未来予測が必要になる場合があります。
収穫のタイミングが重要
基本的な収穫時期は決まっていますが、その年その年の気候に合わせて大きく変動する場合があります。
正規販売では利益が少ない
大量に農作物が育っても、1つの単価が非常に少ないのがネックです。
従来の卸ろし方だと利益が少なく、その上で上等品ばかりが売れてしまうため、最近では自分で納品する事で手数料を抑え、高価格で販売できる直売所が人気です。
農作物泥棒が多い
農作物の管理は大部分が放置状態となるため、収穫前や収穫直後の盗難が後を絶たず、近年では国際化の影響で大胆な盗難も発生しています。
セキュリティーの強化が必要不可欠でしょう。
農家の仕事 休暇関係
一定期間以外は比較的暇
仕込み時期や収穫時期、それに加えて納品時期は一気に忙しくなりますが、田畑を寝かす間や収穫までの期間に関しては比較的自由が多いです。
農家の仕事 給料関係
給料は出荷する農作物数や重さの分だけ。その時期の市場や原価・気候で大きく変化
農家の収入は農作物の出荷に比例するため、たとえば一種の作物しか育ててない場合は年に一度の収入となります。
俗に表現される『豊作・凶作』によって収益が大きく変化するのも農家ならではの特徴と言えるでしょう。
大量収穫ほど単価が落ち、大凶作時は売るのも難しい状況に立たされます。
ただし、凶作の年は良品作物が少ないゆえに高単価に跳ね上がり、たとえば自分の田畑だけ被害を免れるなどをすると、瞬発的な高収集が実現します。
非正規従業員:酪農家の気分次第
基本的に農家は家族総出で農業を営みますが、場合によっては近隣住民の手を借りる事で協力し合う事もあります。
この場合の報酬は互いの親睦度によって変化しますが、結局、忙しい時は互いに手を貸し合うことが多いため、多くの場合に報酬めいたものは出てきません。
大人同士の協力としては、仕事終了時の出前と雑談がポピュラーですね。
ただ、手を貸してくれる相手が学生というように大人でない場合は、ちょっと多めのお小遣いが報酬代わりとなる場合が多いです。
農家の仕事 人間関係
農家によって大きく変化
想像通り、農家はそれぞれの家族であり、屋根の下の生活環境は一般サラリーマン家族と何も変わりません。
なので、仕事上の人間関係も各家庭によって異なり、たとえば親子だからといって農業方面が良好かと言えば、その保証はありません。
農家の仕事 職場環境
汚れる事は当たり前
多くの場合は自然を相手する業務なので、汚れることが前提となります。
育てる種によって手入れ頻度が変化
当たり前の話ですが、農作物によって育て方が変化します。
乱暴な言い方をすれば、植えれば勝手に育つ種もあれば、実るまでに気を抜けない種もあります。
季節に逆らえない
農業は季節や気候を味方にして初めての営むことができる職業なので、昔ながらの作業をする場合は季節に合わせた動きが必要です。
一方で現在は非常に優秀な設備も登場しているため、季節を無視した収穫も可能ですが、こうなると農業というよりも生産工場と表現した方が良さそうですね。
農家の仕事 転職する場合の活用法は?
農業の専門性
農家生まれで農業を営み、それでいて転職という話は珍しく、どちらかと言うと農業の片手間に『副業』というカタチで起業に勤める方が圧倒的大多数と思われます。
農家がそれ以外の分野に転職するならば、もともとの専門分野を最大限に活かした農業カウンセラーなどがマッチするでしょう。
一般企業の場合は、活用が難しいですが、今どきは家庭菜園が人気ですので、作物の育て方を指南することで職場にも人気を高める話題に活用できるでしょう。
農家の仕事 安定or不安定?
種や景気によって大きく変化
農業は毎年の気候によって収穫量が大きく変化するため、毎年の収穫量が約束されない部分に不安定要素が存在します。
農家の仕事 この職業の昔と今の違い
安全への意識
安全活動の意識付けは今やあらゆる職業の基本ですが、どうしても組織として小規模となる農業においてはすべての分野においてローカルとなりがちです。
その一方で、ある言い方をすれば工場などに存在する『人に作られた危険』が少ないため、危険がないかと言えば完全にNOですが、それでも覚えるべき安全意識が最小限で済むのも農業のメリットと言えるでしょう。
機械化
かつての農業と言えば多くが手作業にして人海戦術でしたが、現在では多くの項目を機械に頼ることができ、単純に人間の手作業が減りましたね。
これはこの先も時代に発展に伴って改善されていくのでしょう。
農家が減った
都会に憧れる若者は今も昔も相変わらずであり、人口が集中する都市に人が流れた結果、農家が激減しました。
たとえ広大な土地があっても作り手が減れば生産量の減少は当たり前ですが、言い換えればライバルが減った分、作っただけ売れるという話にもなります。
農家の仕事 この職業のメリット
密かに人気上昇中の職種
大々的ではないものの、一部の若者〜中堅層に『農家』が密かな人気だったりします。
その理由は社会のしがらみから解放されたいというのが動機らしく、社会の歯車と表現される層からすれば、悠々自適な環境に見えるのかもしれませんね。
とにかくのんびりライフ
農家は持ち前の畑が問題なければ、基本的に忙しいという言葉が出てきません。
種蒔きも田植えも収穫も、確かに1年間の中の数日中に完了させるべき業務ですが、時間経過に従ってて慣れるほどに生活の一部と化すため、『仕事』という認識が薄いようですね。
だから農家は穏やかな性格な方が多いのでしょう。
副業がしやすい
農業は育てる作物の準備を済ませれば、あとは収穫の期間まで集中的に忙しくなるというような作業は限られます。
そうなると農家の仕事に充てられる時間というものは実は少なく、若年層の家族が特に時間を持て余すのですね。
それで暇を持て余すのも考えものということで『副業』としてどこぞの企業に就職することができるのです。
多くの企業は社員に対して『副業禁止』を掲げますが、農家にとっては農業が本業であって、企業就職が副業という形になりますので、人材を確保したい企業からは口出しができないんですね。
薄給のサラリーマンからすれば何だかズルい話ではありますが、人口の少ない地方企業ではよくある話なんです。
農家の仕事 この仕事の裏話
嬉しい? 悲しい? 食べ放題
農業を営むとなると、製品化して出荷される農作物の裏で取り残される農作物も出てきます。
そして農業とは多くの市場に出す作物作りでもあるため、出荷不可とされる『食べれる不具合品』の数も膨大となります。
で、日本の精神論にあるのが『もったいない精神』………。
そう、ただ捨てるのがもったいないと思う場合は、収穫時期と同時に余ってしまった『不具合品』の消化に入るのですね。
(それぞれの農家によります)
旬の農作物が食べられる
農業を生業とする農家にとってうれしい話かどうかは不明ですが、当たり前ながら採れたて作物を口にすることが出来ます。
農家育ちの就職は、『世間体』
農業の仕事は農作物を生産することですが、種なり苗なりを植えた後は、基本的に収穫時期を待って1年分の生活費と業務費用を得ます。
そうなると田畑を寝かす時期外れや収穫までの期間は時間を持て余し、若い年齢の家族ほど『遊んでいる』というレッテルを貼られてしまう場合が多いとか。
そんなレッテル回避に農家の若者は副業として就職するという、サラリーマン視点では理解できない苦労が多いようですね。
ちなみに稼いだ給料の多くは個人のお小遣いとなるという話が圧倒的大多数ですから、羨ましい限りです。
農家の仕事 まとめ
ということで、このページでは『農家』について触れてみました。
農業は時代の発展と共にその泥臭さから子孫に毛嫌いされ、俗に呼ばれる『農家離れ』が続きましたが、今現在では最大限に自由時間を確保できる職業という意味で見られているようですね。
田畑の知識を全く持たない立場からすれば難しく思える農業かもしれませんが、視点を変えれば完全素人でも『家庭菜園』などで収穫を体験できるのも事実です。
現在は後継ぎがいないという理由で農家が農業を停止し、持ち前の土地を第三者に貸し出す、なんて事もされているので、将来的に田舎暮らしをのんびりと行いたい方は要チェックかも知れませんね。
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僕が経験し、実際に見てきたそれぞれの職場の内容をまとめています。
このブログの総合もくじへ
僕はこのブログ内でいちサラリーマンとして色々と書いています。
あなたの職場の悩み解決、あなた自身が抱える悩み解決にも役立つかもしれませんので、時間がある時などにでも目を通してくださいな。
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